歌舞伎症候群の寿命や症状まとめ。顔に特徴が出るだけではなく知的障害もある辛い病気。

歌舞伎症候群の寿命や症状まとめ。顔に特徴が出るだけではなく知的障害もある辛い病気。
歌舞伎症候群とは、精神遅滞を伴う原因不明の先天異常症で、1981年日本人によって発見された比較的新しい症候群です。

その名前の由来は、歌舞伎症候群の患者の顔貌が、歌舞伎役者のメーキャップ(隅取/くまとり)のような切れ長の目になることから命名されました。

2人の医師(新川医師、黒木医師)によって、別々に報告されたので、新川・黒川症候群とも呼ばれています。

新生児として32,000人に1人が生まれてくると言われており、現在までに日本国内外を含め約400例が報告されています。

ただこの数値は先進国のみのものですので、実際にはもっと多いと類推されます。

そんなまだあまり知らせていない歌舞伎症候群についての理解を深めるべく、まとめてみました。


Sponsored Links

歌舞伎症候群の寿命や症状

kabuki-syndrome2

歌舞伎症候群はもちろん個人差はありますが、生まれてから始まる低身長、脊椎矢状裂や脊柱側弯などの骨格異常、関節過進展、皮膚紋理異常、腎尿路生殖器異常や先天性心疾患といった内臓奇形などを伴います。

また合併症として易感染症、痙攣や内臓奇形に伴う自己免疫疾患や内分泌異常や痙攣、摂食異常、口蓋裂に伴う中耳炎と伝音性難聴などの機能的異常もあります。

遺伝疾患ではあるものの、そのほとんどが孤発例であり、家族例の報告は少ないと言われています。

性差は特にありません。

患者の約7割にKMT2D遺伝子(MLL2遺伝子)の変異が報告されています。

KMT2D遺伝子(MLL2遺伝子)はヒストンメチル化酵素(H3K4)の為、この遺伝子に変異があると他の遺伝子の作用を上手く調整することが出来ません。

ですので、このヒストンメチル化異常により、発症するのではないかと考えられていますが、まだはっきりとした原因は解明されていません。

また発表されてから新しい病気の為、寿命という観点からは詳しいデータはまだ発表されておらず、報告されている現在の最長例の方で45歳とのことです。


Sponsored Links

顔の特徴

kabuki-syndrome3

歌舞伎症候群は名前の由来にもなっているように、歌舞伎役者のような切れ長の目など特徴的な顔貌があります。

1.外側1/3の下眼瞼外反を伴う切れ長の目瞼裂と長いまつ毛

2.外側1/3が疎または切れ込みを伴う弓状で広くて薄い眉毛

3.押しつぶされた鼻尖を伴う短い鼻柱

4.大きく突出した耳またはカップ耳

5.下口唇痩孔または口蓋裂

加えて、歯は間隔が不規則(すきっ歯)で、多くの場合、欠歯または最初から永久歯が生えてくる場合もあります。

知的障害について

kabuki-syndrome4

歌舞伎症候群を発症した方には軽度から中程度の知的障害が見受けられる傾向にあります。

しかしこちらも個人差がある領域で、全くその傾向がない場合や、逆に非常に重度の場合もあります。

その発達速度の目安は一人で歩いたり、言葉を発するようになるのは平均で20ヶ月前後頃だと言われています。

今までのところ、早期の予後予測に役立つ要因は認められていないとのこと。

もっと大きくなり、10代になり始めると、機能的なレベルまで読みを既に学習していたり、あるいは読みを学習し始めようとします。

算数などの計算技能については様々で、上手にできる子も入れば、学習がなかなか上手くいかない子もいます。

書くことについてはほとんどの子供が少し遅れるようで、補助教員の力を借りて、技能を達成したり、子供の能力に応じたものへと課題を修正することも行われています。

診断を受けたら

kabuki-syndrome5

歌舞伎症候群はこのように発達や知的障害に対しても個人差があるうえ、多種多様な合併症を伴う可能性があります。

ですので、歌舞伎症候群の診断をお子さんが受けた場合、必ず合併症の有無を調べるようにしましょう。

合併症が見つかった場合は、その分野の専門医の診断も定期的に受け、その人にあった対応やフォローを受けることが大切です。

また身長や体重などの発達についても、年に1回は検診を受け測定を受けましょう。

もし発達等の遅れが大きいようであれば、リハビリや治療を含めた療育を検討することも必要です。

原因や治療法も解明されていない中での生活は本人はもちろんのこと、家族も大きな不安を抱えると思いますが、信頼できる医師やスタッフとの連携が何より大切であり、支えになると思いますので、ネットワークを持つことを心がけ対応して下さい。


Sponsored Links
CATEGORY :