鉄欠乏性貧血の症状とは!眠気や氷を食べたくなるのはなぜ?

みなさん、鉄欠乏性貧血という病気をご存知ですか?
夏でもないのに飲み物に氷を入れて、飲み物がなくなる前に氷だけ食べてしまう。
また、口の中が熱くなって、常に氷を食べていないと落ち着かないという方。
もしかしたら、鉄欠乏性貧血という病気かもしれません。
今回は鉄欠乏性貧血の症状と治療法を紹介していきます。
鉄欠乏性貧血の症状とは。最近、眠気が止まらない!日常生活にも支障がでてしまう。
貧血は赤血球の数や大きさ、ヘモグロビンの濃さなどに影響されます。
鉄分が不足するとヘモグロビンを作れなくなります。
その結果、赤血球に含まれるヘモグロビンが不足して、鉄欠乏性貧血になります。
ヘモグロビンの減少は、体内の酸素不足にもつながります。
人間の体内の器官は酸素を必要としています。
特に脳は全体の酸素量の20%を消費するそうです。
脳に酸素が不足してくると、眠気が強くなるといった症状が出てきます。
眠気の他に全身疲労や倦怠(けんたい)感、無気力、集中力低下などを引き起こします。
ひどい症状となると吐き気も起こり、日常生活にも支障が出てしまいます。
鉄欠乏性貧血の症状は眠気だけではない。氷を大量に食べてしまう理由とは?
鉄欠乏性貧血の特有な症状として「氷食症(ひょうしょくしょう)」があります。
氷食症とは、名前の通り常に氷を食べたくなる病気です。
よくジュースなどに入っている氷をボリボリ食べている人がいますが、この程度では氷食症とはいえません。
氷食症の目安は、1日に製氷皿の氷を1皿以上食べているかどうかです。
家に帰っても、常に氷を食べないと落ち着かない。
通常では考えられないほどの氷を食べる方は、氷食症と言ってもいいでしょう。
なぜ鉄欠乏性貧血になると氷食症になるという詳しい原因は明らかになっていません。
「脳に酸素が十分に行き届かなくなり体温調節機能が崩れる」や「口内の温度が上昇して無意識に氷で冷やしたくなる」や「氷を食べると気持ちが落ち着く」など、さまざまな説があります。
1.氷が無性に食べたくなる。
2.食欲がない。
3.疲れやすい。
4.顔色が悪い。
5.動機や息切れがする。
6.夜眠れなくなる。
上記の症状がある方は、氷食症の疑いがあります。
眠気や氷を食べたくなるのがとまらない。鉄欠乏性貧血の症状はどんな人に起こやすいの?
赤血球は大体120日で寿命が終わり、鉄分は再利用されます。
1日に必要な鉄分は、健康な成人で約0.8~0.9㎎です。
鉄分をとらなくても、すぐ鉄欠乏性貧血になることはありません。
鉄欠乏性貧血の症状が出やすいのは「女性」「妊婦」「子供」です。
女性は、定期的に月経が起きるため、慢性的な鉄欠乏性貧血の症状に悩んでいる人が多いです。
また、子供は成長に伴って多くの赤血球を必要とするので、不足しがちになります。
妊婦は、お腹の赤ちゃんのために鉄を貯蔵したり、循環する血液量の増加によって大幅に鉄分の必要量が増加したりします。
鉄欠乏性貧血は一般的に若い女性によくみられる症状ですが、中高年の方がかかるケースも増えています。
鉄欠乏性貧血の症状には、疲れやすい、だるいといった日常生活でよくあることです。
そのため見逃しやすいのが、怖いです。
中高年の場合には、若い女性とは違う原因で鉄欠乏性貧血になっていることがあり、重大な病気が隠れていることがあるので注意が必要です。
1.階段を上ったり、走ったりすると、動悸(どうき)や息切れがする。
2.疲れやすくなった。
3.やる気が出ない(無気力)。
4.頭が重く感じる。
5.顔色が悪い(血の気がない)。
6.吐き気があり、食欲がない。
7.夜眠れない。
鉄欠乏性貧血の症状は、少しずつ進みます。
そのため上記の症状が「年のせいだから」と思いやすいのがこわいところです。
いつもと違う体のだるさを感じたり、階段を上った時に動悸がしたり。
息切れが激しいと思ったら、病院で検査を受けるようにしましょう。
また鉄欠乏性貧血の症状は鉄不足が原因と考えられてきました。
しかし最近、治療をしても鉄欠乏性貧血の症状が治らない人も多いそうです。
詳しく血液検査をすると、タンパク不足が原因だという人もいるようです。
このタンパク不足の原因は、女性が月経で出血することで、鉄と一緒にタンパクも不足してしまうためです。
また、食生活の変化により、ごはんからパンや麺類といった小麦主体の食事が増えたことです。
ごはんは必須アミノ酸が揃いますが、パンや麺類では、必須アミノ酸の種類が2種類少ないのです。
仕事の忙しさに追われ、肉や魚、卵などのタンパク質をとる機会が少なくなっている事も原因の一つだと考えられます。
鉄欠乏性貧血の対策には、鉄と一緒にタンパク質をとる食事をすることが大切です。
鉄欠乏性貧血の症状を改善する方法とは?必要な鉄分を補うために。
鉄欠乏貧血を患っている方の1日に必要な鉄分は100~200mgとされています。
鉄欠乏性貧血と診断された方は食事で必要な鉄分を補うのは難しいです。
病院で鉄分が主成分の錠剤やシロップで足りない分を補っていきます。
いかがでしたか?
鉄欠乏性貧血の症状がある方は一度、病院で診察を受けることをおすすめします。
自分は鉄欠乏性貧血である意識して改善していくことが必要です。
私たちは早く鉄欠乏性貧血のつらさから皆様が解放されることを心より願っています。