血圧を下げる食べ物ランキング!即効性で選ぶならこの10品目。

高血圧は動脈硬化を生じ、脳卒中や心臓病、腎不全などの重篤な疾患を引き起こす可能性のあることは良く知られていますね。
「少し血圧が高いぐらい大丈夫。」
こんな風に最初は自覚症状も少なく軽視されがちです。
「できれば薬に頼りたくない。」
確かにそれも本音ですよね。
できれば早いうちから食生活を見直し、血圧の安定に有効と言われる食材を食卓に上手に取り入れ、高血圧を予防していきましょう。
今回は、摂りすぎたナトリウムを排出して血圧を下げる働きのある「カリウム」に注目してみました。
少ない量の摂取でも即効性があると考えられる食べ物をランキング形式で紹介していきましょう。
血圧の安定を保つにはカリウムが重要
カリウムはナトリウムとともに細胞の生命活動を支えるとても重要な成分。
細胞の内側に多いカリウムと細胞の外側に多いナトリウムのどちらが不足しても細胞は正常に機能しなくなるのです。
また筋肉の収縮と弛緩のメカニズムや神経の伝達にも関与するとても大切な成分なんですよ。
さらにカリウムは過剰なナトリウムを体の外に排出しやすくする働きがあります。
このためナトリウムの摂りすぎによる高血圧を防ぐには大変効果的とされていますね。
またカリウムは水溶性なので摂りすぎても尿で排泄されるため過剰症の心配はありませんよ。
血圧を下げる即効性のある食べ物ランキング
普段の食生活で不足しがちなカリウムを多く含んだ食材を紹介しましょう。
また毎日の食卓に効果的取り入れるための料理のコツも一緒にお話ししましょうね。
では早速ランキングの紹介です。
カッコ内は、食べられる部分100gあたりのカリウム含有量を示していますよ。
- 第1位:大豆(1,900mg):ニンジンやモロヘイヤなどβカロテンを多く含む野菜と合わせるとビタミンAの効力アップにも。
- 第2位:かんぴょう(1,800mg)塩でモミ洗いした後、お湯で戻す。だし巻き卵や茶わん蒸しの具など幅広く活躍。
- 第3位:インゲン豆(1,500mg):水に十分浸してから沸騰させ、中まで軟らかくなるまで煮る(レクチンによる中毒防止)。
- 第4位:小豆(1,500mg):カボチャ(βカロテン)やれんこん(食物繊維)との相性がよい。
- 第5位:ひよこ豆(1,200mg):一晩水につけてから煮る。サラダや煮込み料理、ドライカレーにも相性がよい。
- 第6位:ふだん草(1,200mg):たんぱく質や脂質の多い料理と合わせてエネルギー代謝アップ。おひたしやみそ汁の具にも。
- 第7位:レンズ豆(1,000mg):スープやカレーなどの煮込み料理におススメ、圧力鍋なら戻さなくても大丈夫。
- 第8位:きくらげ(1,000mg):にらや玉ねぎ、卵と相性がよく、肉類と合わせることで豊富な食物繊維も活かされる。
- 第9位:ピスタチオ(970mg):砕いてサラダにかけたり、アイスクリームやケーキなどのスウィーツとも相性抜群。
- 第10位:えんどう豆(870mg):寒天と合わせるみつ豆が定番、しっかりアク抜きをしないと味が落ちる。
その他、落花生(740mg)、銀杏(カリウム710mg)が続きます。
豆類やナッツ類が多いことにお気づきでしょう。
料理も煮たり、蒸したりするだけですぐに食べられるものばかりですね。
これらは簡単に食べられるという点でも大きなメリットがある食材ですよ。
1日あたりのカリウムの摂取推奨量は、男性で2,500mg、女性で2,000mgと言われています。
毎日の食卓に上手に取り入れてみましょう。
豆類やナッツ類はビタミンB群や食物繊維も豊富に含む
豆類には豊富なカリウムを含むものが多く血圧の安定にはとても効果的な食材です。
またそれだけではないんです。
糖質をエネルギーに変え、疲労回復の効果もあるビタミンB1。
脂質の代謝をサポートしたり、皮膚や粘膜、髪の毛を保護するビタミンB2。
たんぱく質のエネルギー代謝を助けたり、脂質の代謝や神経伝達にも関わるビタミンB6。
体の酸化を防ぎ、老化防止や生活習慣病の予防に働くビタミンE。
これらとても重要な栄養素を含む食材なんですよ。
まだまだこれだけではありません。
血糖値の上昇を抑えたりコレステロールの排出効果のある水溶性食物繊維。
そして腸内の活動を促進し、便秘の解消や大腸がんの予防、肌荒れや肥満の予防にも働く不溶性食物繊維。
これらの食物繊維をバランスよく含む食材も多く、美容にも最適な食材なんですよ。
かんぴょうは伝統的な美容食
干物にした食物は栄養価が濃縮される傾向があるそうですよ。
かんぴょうの場合、カリウムとカルシウムが多くなるのが特徴。
不足しがちなカルシウムは骨を丈夫にするだけではなく、コレステロールの上昇も抑えます。
また低カロリーで食物繊維も豊富に含むため、肥満の予防や便秘の解消にも効果的。
巻きずしの具が最もポピュラーですが、それだけではもったいない食材ですよ。
歯ごたえが良く味も淡白で、みそ汁の具や緑黄色野菜と合わせてサラダにしたり、だし巻き卵や茶わん蒸しの具などにも最適です。
幅広く使える伝統的な美容食と言えそうですね。
ふだん草は栄養価が高い影の実力者
ビタミンB1、B2、B6が揃っているため、三大栄養素(糖質、たんぱく質、脂質)の代謝を促進しますよ。
たんぱく質の多い、大豆製品、肉や魚と合わせて炒め物や煮物にするのが最適です。
ビタミンB1はニンニク(アリシンを含む)と一緒に摂ると有収率がアップするので少し添えると効果的ですね。
またβカロテンやビタミンEの抗酸化作用、鉄分や葉酸の貧血予防効果、食物繊維の便秘解消効果まで期待できますよ。
栄養価が高くバランスのとれた影の実力者なんですね。
きくらげは骨の成長にも効果的
ビタミンB群の他、ビタミンDを多く含むため、骨の材料であるカルシウムやリンの吸収を助けてくれます。
またナイアシンも含むため、炭水化物や脂質の代謝を助ける働きもありますね。
その他、アルコールの分解を促進するため二日酔いの予防にもなりますよ。
不溶性の食物繊維が多いため、腸の運動を活発にして便秘の解消にも効果的。
ビタミン乾燥品が主ですが、夏から秋には生のものも一味違っておススメです。
カリウムが豊富なその他の食材は?
でも「豆類ばっかり…。」、「その食材ちょっと苦手。」と感じられる方もおられますよね。
カリウムの含有量が多く、食べやすい食材を他にも紹介しておきましょうね。
- 第11位:ふきのとう(740mg):苦みが強いので低温で天ぷらにすると程よくなる。
- 第12位:アボガド(720mg):レモンやオリーブオイルと和え、サーモンや生ハムと合わせるととオシャレなサラダに。
- 第13位:ザーサイ(680mg):中国四川省発祥の漬物で塩分が強いため塩抜きしてから使うとよい。スープに加えるとダシにも。
- 第14位:おかひじき(680mg):柔らかい茎や葉を茹でておひたしや和え物、みそ汁の具にも最適。
- 第15位:里芋(640mg):ぬめり成分(ムチン)が抜けないようにゆで時間は短めがよい。ごぼうやこんにゃくとの相性が抜群。
- 第16位:ニンニク(510mg):焼いたり油で揚げると味がマイルドになる。
- 第17位:にら(510mg):レバー(硫化アリル)と合わせてビタミンB1の吸収率アップ、ごま油と合わせてβカロテンの効力アップ。
- 第18位:小松菜(500mg):アクが少ないのでごま油などでそのまま炒める。おひたしにも最適。
- 第19位:さつまいも(480mg)焼き芋や蒸し芋、油で揚げることで栄養素の損失を防げる。
- 第20位:アーティチョーク(430mg):電子レンジで加熱してそのまま食べる。煮汁を使ったスープやシチューもおススメ。
その他、五穀米(430mg)が続きます。
普段から白米に混ぜて食べると効果的ですね。
たくさんは食べられませんが、パセリ(1,000mg)も豊富にカリウムが含まれている食材です。
決して飾りだけのものではないんですよ。
そもそも高血圧とはどんな病気?
高血圧症と呼ばれるときは、疾患の1つと考えてよいでしょう。
WHO(世界保健機関)の現在の基準によれば最高血圧140以上、最低血圧90以上が高血圧の目安とされていますね。
高血圧症は、大きく分けて本態性高血圧症と二次性高血圧症に分けて考えます。
「本態性」と言われるときは原因がはっきりしないことを指しますね。
この本態性高血圧症が実は高血圧症の90%を占めると言われています。
一般に塩分を多く摂る地方に多いと言われてきましたので、やはりナトリウムとの関係は大きいと考えられますね。
その他、肥満やアルコール、喫煙などがよく言われる因子ですが、最近ではストレスとの関連も指摘されています。
高血圧の状態が続くと動脈硬化が進み、血管の抵抗が大きくなることで心臓病(狭心症)や脳卒中、腎不全などの原因のなることが知られていますね。
高血圧症そのものの症状としては、動機、頭痛、呼吸困難感、胸の痛み、めまいなどがあります。
しかし血圧の程度と必ずしも一致しないのが特徴で、悪化しないと気付かないこともあるのが要注意のポイントですよ。
一方、「二次性」と言われるときは、他に何らかの基礎疾患がある場合のことを指しますね。
一般に腎臓や内分泌系(糖尿病、クッシング症候群など)、心・血管系、神経系(脳腫瘍など)の疾患に伴って起こる高血圧のことを言います。
いかがでしたか?
高血圧は動脈硬化を生じ、脳卒中や心臓病、腎不全などの重篤な疾患を引き起こす万病のもと。
できれば早いうちから食生活を見直し、血圧の安定を心がけたいものですね。
貴方の健康管理の一助となれば幸いです。