手の震えの原因とは?40代で起こりうるのはストレスだけではない!

寒いわけでもなく、熱があるわけでもないのに突然手が震えてしまい、どうしようもなくなる。
そんな経験をされたことはありませんか?
その状態は一過性のものだと見過ごしてしまって、そのまま病院にもいかずに忘れてしまっている人は少なくないと思います。
でもたかが手が震えると考えるのは危険です。
手が震える人の全員が重症とは限りませんが、いずれのケースにおいても手の震えをともなう病気は、それなりに対処が必要な病気が多いです。
次の章から具体的に可能性の考えられる病気についてご紹介いたします。
バセドウ病
パセドウ病は「甲状腺機能亢進症」と呼ばれる病気です。
それは、のどにある甲状腺の機能に異常が発生し、ホルモンが過剰に分泌されることで、自律神経のバランスが崩れて、手の震え等の症状が出る病気です。
40代も発症しますが、主に20代~30代の女性に多く発症します。
自律神経の異常により手の震えが発生しますが。それ以外にも様々な症状が併発します。
脈が速くなり心臓がドキドキ感じられたり、体温が上がったり、集中力が続かなかったりとかなり日常生活にも支障をきたす病気です。
手の震えと共に以上のような症状を感じたら、この病気の可能性があります。
なるべく早く神経内科で見てもらうことをおすすめします。
脳梗塞
脳梗塞とはなんらかの原因により脳血管が詰まうことで血流がとまり、細胞が死んでしまうことによって発生する病気です。
脳の機能不全になるため、場合によっては歩けなくなったり言語障害になったりもします。
何の前触れもなく手が震えはじめて、身体に力が入らなくなったり、左半身だけしびれたりするような症状が起こりましたら、脳梗塞を疑う必要があります。
本態性振戦(ほんたいせいしんせん)
本態性振戦とは、病気の名前とは思えないような表記ですが、原因不明の震えの症状のことを指します。
後述するパーキンソン病に似た症状のため、よく間違えられます。
しかし本態性振戦とパーキンソン病の違いは、本態性振戦は震え以外の症状がないことです。
発症する年齢は20代前半に多いですが10代からでも発症することがあります。
特に学生時代ですから、ペンを持つ手が震えたりすると大変に学業へ影響が出ます。
もし若いのに手の震えが気になるようでしたら、この病気の可能性を疑ってください。
パーキンソン病
パーキンソン病は40代以降に発症する神経性の病気です。
ドーパミンという神経伝達物質の分泌量が減少することで、神経の伝達がうまくいかなくなることにより発症します。
主な症状として、手が震える、動きが遅くなる、筋肉が硬くなる、身体のバランスがとりづらくなる、等があります。
重症になると、歩行障害が生じて、介助も必要になる病気です。
薬物や手術による治療が行われますが、完治するのは難しい病気です。
ドーパミンに代わる物質を投与しながらリハビリ等をして回復を目指していきます。
もしこの病気の兆候がありましたら、すぐに神経内科へ行ってみてもらってください。
アルコール依存症
アルコール依存症は読んで字のごとく、アルコールに依存してしまう病気です。
アルコール依存症の方はたいていの場合、手の震えによって自覚する前に、すでにご自身が依存症であることを自覚することが多いです。
具体的には体内からアルコールがぬけると、禁断症状があらわれてきます。
禁断症状は、具体的には幻覚が見えたり情緒不安定になったりするようです。
そして手の震えもおこったりします。
お酒を頻繁に飲まれる方で手の震えがもし気になる方がいらっしゃいましたら、念のためアルコール依存症ではないか、病院で診察してもらったほうがよいでしょう。
このように手の震えひとつとっても様々な病気の可能性が考えられますので、少しでもご自身でその兆候を感じられましたら、病院へ行ってみてくださいね。