免疫力を高める食材は?冬の風邪やインフルエンザの予防に効果的な野菜や果物とは。

寒くて乾燥する冬は苦手。
このところ忙しくて疲れちゃった。
いろいろあってストレスがたまってるみたい。
実はこれ、全て免疫力が低下する原因なんです。
体が冷えて空気が乾燥する冬の季節。
疲労やストレスによってますます体は弱ってしまうんです。
こんなときこそ免疫力を高める食材でパワーアップしませんか?
今回は、風邪やインフルエンザの予防に効果的な野菜や果物を紹介しましょう。
免疫力を高める(不足すると低下する)栄養素とは?
そもそも免疫力を高める(不足すると低下する)栄養素とはどのようなものでしょうか?
今回、紹介する食材には以下のような大切な栄養素が含まれていますよ。
簡単にまとめてみましょうね。
- ビタミンA:粘膜(鼻・呼吸器)や皮膚を強化する働きで、細菌やウィルスの侵入を防ぐ。
- ビタミンB1:炭水化物をエネルギーに変え、疲労を回復させる。不足すると精神不安定も。
- ビタミンC:不足すると免疫力が低下。ストレスでも消費。クエン酸とともに疲労回復も。
- たんぱく質:体の組織を作る。不足すると免疫力の低下、全身疲労につながる。
- カルシウム:抗ストレス作用がある。
- 脂質:ビタミンA(脂溶性)の吸収に必要。体の細胞膜を作り、皮膚や粘膜の健康を守る。
免疫力を高めるには、これら6つの栄養素が必要なようですね。
効果的に毎日の食卓に取り入れていきましょう。
冬の風邪やインフルエンザの予防に効果的食材は
免疫力を高める栄養素を多く含んだ食材を詳しく見ていきましょう。
またそれらが吸収されすくなる食材と一緒に摂ることも効果を高める秘訣。
おススメの料理方法についてもあわせてお話ししましょうね。
粘膜や皮膚の健康を保つビタミンAで細菌やウィルスをブロック
β-カロテンが体内に入るとビタミンAに変わります。
ビタミンAは脂溶性(脂に溶ける性質)なので脂質も一緒に摂ることでもっと効果的になりますよ。
カッコ内は、食べられる部分100gあたりに含まれるビタミンAの含有量を表しています。
1日の推奨量は男性900μg、女性700μgとされています。
- モロヘイヤ(840μg):おひたしで食べるのが一般的。包丁で叩くと粘りが出るので納豆や山芋との相性も抜群。
- にんじん(720μg):皮の下に最も多く含まれるので、無農薬のものを選んで皮ごと調理するのがおススメ。
- バジル(520μg):ニンニクやトウガラシと相性が良く、一緒にオリーブオイルに漬けてバジルオイルにするとよい。
- ミニキャロット(500μg):ベランダでも簡単に栽培可能なので、新鮮なものを皮ごと食べるのがおススメ。
- あしたば(440μg):アクが強いので天ぷらにするとえぐみが少なくなり、吸収もよくなる。
モロヘイヤはビタミンAだけでなく、ビタミンC(65mg)、そしてカルシウム(260mg)の含有量も多いので特におススメ。
ビタミンDを含むきのこ類とあわせて食べると骨の強化にも最適ですよ。
バジルはカルシウム(240mg)が多く、またリナロール、オイゲノールなどの精油成分によって鎮静効果もあるため抗ストレス作用も期待できますね。
その他、含有量は「しそ(880μg)」が一番なのですが、たくさん食べるのは難しいので(1枚1g程度)番外にしてあります。
でも天ぷらや肉に巻いて揚げたり、刻んで刺身といっしょに食べるのがおススメな食材ですよ。
また昔から最も一般的に食べられているのが「かぼちゃ(330mg)」ですね。
西洋かぼちゃの方が、ビタミンC(43mg)、ビタミンE(4.9mg)ともに豊富ですよ。
疲労回復に効果的な食材にはビタミンB1が含まれる
ビタミンB1は、疲労回復ビタミンとも呼ばれています。
炭水化物(糖質)をエネルギーに変えることから、肥満の防止にも役に立ちますよ。
不足すると精神不安定(イライラ)の原因にもなると言われますので効率的に取り入れたいものですね。
カッコ内は、食べられる部分100gあたりに含まれるビタミンB1の含有量を表しています。
1日の推奨量は男性1.4mg、女性1.1mgとされています。
- ピーナッツ(落花生)(0.85mg):脂質やたんぱく質(25.4g)も豊富。砕いてサラダにそのままかけてもよい。
- 大豆(0.71mg):たんぱく質(33.8g)が豊富。わかめやひじきとの相性が抜群。
- 干ししいたけ(0.50mg):
- ひらたけ(0.40mg):
- グリンピース(0.39mg):栄養価が高いので豆ごはんやスープなど煮汁も一緒に摂れる料理法がよい。
- 枝豆(0.31mg):たんぱく質(11.7g)が豊富で、大豆に含まれないビタミンC(27.0mg)も含む。
- そら豆(0.3mg):特有の厚い皮のおかげで煮ても損失が少ない。スープや煮物にも最適。
その他、含有量はゴマ(0.95mg)が一番ですが、メインで食べるのは難しいので番外にしてあります。
炒ってから砕くことで消化吸収されやすくなりますよ。
- 豚ひれ肉(0.98mg)
- 豚もも肉(0.90mg)
- ボンレスハム(0.90mg)
- たらこ(0.77mg)
- うなぎ(0.75mg)
- 豚ロース(0.69mg)
- いくら・すじこ(0.42mg)
またビタミンB1の吸収を助ける硫化アリル(アリシン)をあわせて摂るのがおススメです。
ねぎ類に共通して含まれる成分で、ねぎ独特の匂いや刺激のもとになっていますよ。
- ねぎ(青ねぎ、白ねぎ、長ねぎ):しばらく空気に触れさせると効果的。加熱すると甘みが増す。
- にら:油で調理するかごま油などをかけると吸収率アップ。鍋にすると匂いがやわらぐ。
- あさつき:生の状態で細かく刻むと効果的。
- たまねぎ(赤たまねぎ):生で食べるのがおススメ。
- 葉たまねぎ:豚肉と一緒に炒めると効果的。
- にんにく:すったり刻んだりすると効果的。焼くと味がマイルドになる。
- らっきょう:刻んで薬味にも最適。
薄切りやみじん切りでサラダとして添えると効果的に頂けますね。
※関連:ねぎの効能と種類をもっと知ろう
疲労回復にはビタミンCとクエン酸の組み合わせが効果的
ビタミンCと酸っぱさのもとになる「クエン酸」の組み合わせが疲労物質を除去しますよ。
また特有の香り成分が抗ストレス作用にも作用するんです。
カッコ内は果汁分100gあたりに含まれるビタミンCの含有量を表しています。
1日の推奨量は男女とも100mgとされています。
- レモン(50mg)
- かぼす(42mg)
- ゆず(40mg)
- すだち(40mg)
- 夏みかん(33mg)
- ライム(33mg)
疲労回復にはアスパラギン酸も外せない
栄養ドリンクの成分としてもおなじみの成分ですね。
アミノ酸(たんぱく質)の1つで、疲労物質である乳酸を早く燃焼させ、エネルギーに変える働きがありますよ。
- グリーンアスパラガス(アスパラギン酸):ビタミンAも含まれるため、油で炒めるかオイルドレッシングで和える。
- うど(アスパラギン酸):味が淡白なのでそのままサラダにも最適。皮はきんぴら、穂先はてんぷらがおススメ。
- たけのこ:シュウ酸を含み、結石の原因となるのでアク抜きをしっかり行う
- 梨:すりおろして肉に漬けると消化が良くなる。
- とうもろこし
ストレスで消費されてしまうビタミンC
ビタミンCと言えば柑橘類のイメージがありますが、柑橘類以外にもビタミンCを豊富に含む食材がこんなにあるんですね。
ビタミンCは不足すると免疫力の低下にもつながりますよ。
またストレスによってどんどん消費されていってしまうのです。
水溶性で不足しがちなビタミンCをたくさん摂り入れていきましょう。
- 赤ピーマン(170mg)・青ピーマン(76mg)
- 菜の花(130mg)
- パセリ(120mg)
- ブロッコリー(120mg)
- カリフラワー(81mg)
野菜からでも摂れるカルシウム
カルシウムと言えば魚介類のイメージがありますが、植物性の食材からでも十分に摂ることができますよ。
これでお魚が苦手な方も安心ですね。
抗ストレス作用が期待できるカルシウムを積極的に摂りましょう。
カッコ内は、食べられる部分100gあたりに含まれるカルシウムの含有量を表しています。
1日の推奨量は男女とも650mgとされています。
- 切り干し大根(500mg)
- きくらげ(310mg)
- モロヘイヤ(260mg)
- アーモンド(250mg)
- かんぴょう(250mg)
- 水菜(210mg)
その他、ごま(1,200mg)、とうがらし(490mg)、パセリ(290mg)もとても豊富な食材です。
たくさんは食べられない食材なので番外にしてありますが、意識して摂取したい食材ですね。
いかがでしたか?
寒い時期は体が冷え、乾燥するため、風邪やインフルエンザにかかるリスクが高くなります。
また疲労やストレスによって免疫力はますます低下してしまうのです。
効果的な食材を上手に使って健康維持に努めましょう!