膝の上が痛い!腫れの原因がランニングや自転車だったらこのテーピング。

ランニングや自転車に乗ったあとに膝の上が腫れる。
膝の付け根や太ももの筋肉に痛みや腫れがあるのはなぜ?
単なる筋肉痛ではないはず。
もしかすると太ももの表裏の筋肉のバランスが悪いのが原因かもしれません。
今回は、筋肉のバランスを整えるテーピングを紹介しましょう!
膝の上が痛い!腫れる原因はランニングや自転車?
膝関節は股関節と連動しています。
膝が曲がる時は股関節も曲がり、伸びるときは伸びますよね。
この足の曲げ伸ばし(屈曲と伸展)に関係しているのが、「大腿四頭筋」と「ハムストリングス(半腱様筋・半膜様筋)」です。
- 大腿四頭筋(太ももの表側):膝を伸ばす(伸展)、股関節を曲げる(屈曲)
- ハムストリングス(太ももの裏側):膝を曲げる(屈曲)、股関節を伸ばす(伸展)
- ハムストリングス:足が地面(ペダル)についているときは膝と股関節を伸ばす
この中で重要なのはハムストリングスの働きです。
ランニングでも自転車でも膝と股関節の曲げ伸ばし、特に伸ばすときの力が特に問題になりますね。
特にランニングでは地面に着地して蹴り出すとき、自転車では踏み込むときに最もパワーが必要なはずです。
ランニングを例にとると、着地するとき(大きな力がかかる)、最初に働くのはハムストリングスの方なんです。
ハムストリングスがしっかり働くことで大腿四頭筋も十分に力を発揮することができるんですね。
また足が地面(ペダル)についているとき、ハムストリングスは股関節を伸ばすのと同時に膝を伸ばす方にも働きます。
だから大腿四頭筋とハムストリングスのバランスが大切なんです。
でも普段、重視されているのは、太ももの表側にある大腿四頭筋の方ですね。
大腿四頭筋のトレーニングはしても、ハムストリングスのトレーニングはあまりしないのが実際です。
でもここが落とし穴なんですね。
このハムストリングスの筋力が弱いか、活動するタイミングが遅いことで大腿四頭筋に余分な負担がかかります。
そして大腿四頭筋が過活動になることで痛みや腫れが出るんです。
またこの状態が続くと膝そのものに痛みが出たり、水(関節液;滑液)が貯まったりもしますよ。
これを改善するには、ハムストリングスの筋力を鍛えるか、働きやすい状態にすることが必要なんです。
では具体的な方法を見ていきましょう。
膝の上の痛みと腫れを改善するテーピングとトレーニングを紹介
ハムストリングスと大腿四頭筋の筋力の比率(ハムストリングス/大腿四頭筋)は一般の人で0.4~0.5,スポーツ選手で0.7程度と言われています。
つまり大腿四頭筋が10とするとハムストリングスが4から5,もしくは7あるということなんです。
スポーツ選手の場合,ハムストリングスが弱る(5を下回ると)と肉離れを起こしやすくなると言われています。
大腿四頭筋の方が必ず強いのでバランスが悪いと膝関節にも影響が出てしまいます。
膝の上(膝のお皿の上から太ももの表側)が痛いときは、大腿四頭筋の出力を少し落として、ハムストリングスの出力を上げる必要があります。
そのためのテーピングの方法を紹介しましょう。
今回は、キネシオ・テープという伸縮するテープを用います。
ドラッグストアで売られていますよ。
固定専用のホワイトテープと違って、伸ばしながら(20%程度)て貼ることで効果を発揮します。
関節や筋肉の働きを引き出してくれるテープなんですよ。
今回は、幅50mmのものを使いますね。
伸ばして貼るので、実際に貼る場所に当ててみて長さを測り、そのうえで1/4程短めに切ると丁度いいですよ。
テーピング の貼り方
ハムストリングスを働かせ、下腿骨(膝から下の骨)を後ろに引き付け、膝関節を整えますよ。
- 膝は少し曲げ気味にしておく
- 太もも(真ん中)とふくらはぎ(太いところ)にアンカーテープを貼る
- ふくらはぎの外側から膝の下を通る
- らせん状に膝の裏に回して太ももまで貼る
- ふくらはぎの内側から膝の下を通る
- らせん状に膝の裏に回して太ももまで貼る
- 剥がれないように太ももとふくらはぎにアンカーテープを貼る
太もも(真ん中)とふくらはぎ(太いところ)にアンカーテープを貼る
ふくらはぎの外側から膝の下を通る
らせん状に膝の裏に回して太ももまで貼る
ふくらはぎの内側から膝の下を通る
らせん状に膝の裏に回して太ももまで貼る(左右対称に)
剥がれないように太ももとふくらはぎにアンカーテープを貼る
膝の力が抜け、痛みが軽くなっていたら上手に貼れていますよ。
続いて、大腿四頭筋とハムストリングスの協調性をよくするトレーニングです。
ハーフスクワット・トレーニングのやり方
ハーフスクワットを行います。
通常のスクワットではなく、膝を軽く曲げるだけ(90°まで)に止めます。
膝の曲げ伸ばしではなく、股関節の曲げ伸ばしに意識を集中します。
膝の力を抜き(膝の存在は忘れて)、股関節だけを動かしている気持ちで行います。
1秒間に曲げ伸ばし1回ずつできる程度までスピードを速くしていき,1分間続けます。
いかがでしたか?
膝が重くなったり、疲れていたりしたら、まだまだ膝に力が入っている証拠です。
軽く行えるようになるまで試してみましょう。
今回の話は少し専門的だったかもしれません。
でも理論を理解しておくのと分からないままでいるのでは、今後の運動の仕方にも影響してくるんです。
ランニングや自転車で実際にハムストリングスを意識してみましょう!