膝の内側が痛い原因。女性におすすめのテーピングとストレッチを紹介!

また突然に腫れる場合や徐々に痛くなって変形してくる場合など、その症状の起こり方も様々ですね。
今回は、膝の内側が痛い原因を解説。
そして女性におすすめのストレッチとテーピングの方法を紹介しましょう!
膝の内側が痛い原因は何?
膝の内側の痛みで考えられるのは以下の通り。
「鵞足」と言われる部分が炎症を起こしていることが多いようです。
- 変形性膝関節症:O脚(内反膝)
- 変形性膝関節症:X脚(外反膝)
- 鵞足炎:膝の鵞足部の炎症
- 体重の増加
- 外傷:内側側副靭帯や内側半月板の損傷
女性に多い、変形性膝関節症。
女性の場合、膝関節がもともと軟らかく、またスポーツ歴(バスケットやバレーなど)によっては膝がゆるくなることから起こりやすいんです。
最初は立ち上がるときや階段や坂道の上り下りのときに痛みを感じ始めることが多いようです。
膝がO脚に変形する内反変形とX脚に変形する外反変形に分けられますね。
一般的には、O脚の方が多く見られますが、これは重心の落ちる位置にも関係しています。
最近では体格の欧米化により、脚が長い人が多いので、X脚も増えてきていますよね。
意外と若い年齢層(30~40歳代)でも無縁のものではないようです。
不思議なもので、外傷が原因で変形する場合を除いて、膝そのものがきっかけではないことの方が多いんですね。
O脚の場合は股関節、X脚の場合は足関節が原因であるかもしれませんよ。
そしてこれら変形性膝関節症によってストレスがかかるのが「鵞足」なんです。
聞きなれない名前ですね。
では解消法もいっしょに詳しく見ていきましょう。
女性におすすめのテーピングとストレッチを紹介!
少し専門的になりますが、痛みが出るメカニズムについて考えてみましょう。
またおすすめのテーピングとストレッチもいっしょに紹介していきますよ。
簡単ですから是非実践してみてくださいね!
変形性膝関節症:O脚(内反膝)の原因は股関節にあった
もともとは股関節が不安定であることがその原因かもしれません。
変形性股関節症などによって、先に足の付け根あたりに痛みを感じていたかもしれません。
O脚は、脚が外に開く形になるので、それを元に戻そうと筋肉が過剰にはたらいているのです。
その筋肉とは、半腱様筋、縫工筋、薄筋の3つ。
これらが膝の内側(脛骨)付着している部分を「鵞足」と呼んでいます。
この鵞足部に負担がかかっていることが痛みの原因かもしれません。
また膝も曲がり気味になっていることが多いでしょう。
この場合、股関節の内転筋(股を閉じる筋肉)と伸展筋(脚を後ろに引く筋肉)が弱くなっていることが考えられます。
ではこの傾向を修正するためにはどうすればよいのでしょうか?
具体的にみていきましょう。
膝の裏をしっかり伸ばすストレッチ
手軽にできるようにイスに座った状態でもかまいませんよ。
足首の位置がポイントです。
つま先は左右に傾けないようにしましょう(膝の位置を整える)。
つま先はまっすぐ伸ばしておきましょう(ふくらはぎはゆるめておく)。
軽く膝を抑えて、正しく膝が伸ばされるのを意識しましょう。
そして前屈みになって足の付け根(お尻)まで伸ばされている感じするまで伸ばしましょう。
反動は付けず、伸ばせるところで静かに10秒程度維持して、少し戻してまた伸ばすの繰り返しです。
痛みを増強させないようにあせらず行いましょう。
股関節の内転筋と伸展筋を同時に鍛えるエクササイズ
股関節の内転筋と伸展筋を同時に鍛えていきましょう。
やり方は簡単。
膝と膝の間に軟らかいゴムボールをはさんだ状態でお尻をしっかり持ち上げます。
もし膝にあたって痛ければ大きめのボールやタオルを丸めたものを使ってもいいでしょう。
背中もしっかり伸ばすのがコツですよ。
回数は決めなくて結構です。
股関節全体がギュッと引き締まる感じがするまで行いましょう。
股関節が安定してくると、膝の負担が減ってくるはずですよ。
変形性膝関節症:X脚(外反膝)の原因は足関節にあった
X脚は、脚が内側に入って閉じる形になるので、逆に鵞足部が引き伸ばされているのです。
この場合、足首に問題がある場合が多いようです。
偏平足(土踏まずがつぶれている)がその原因かもしれません。
進行すると足首の関節がゆるくなって回内足(足首が内側に入っている状態)にまで悪化することもありますので注意が必要です。
この偏平足を解消するテーピングの方法をみていきましょう。
偏平足を解消するテーピング
足の縦アーチを保ち、偏平足を解消するテーピングですよ。
今回は、キネシオ・テープを用います。
ドラッグストアで売られていますよ。
従来のホワイトテープ(固定用)と違って、伸ばして貼るのが特徴です。
関節や筋肉の動きをうまく引き出すテープなんです。
20%程度伸ばしながら貼るのがコツですよ。
本日は、幅50mmのものを使います。
慢性的な偏平足の予防や緩和を図る目的ですよ。
足の裏から始めて舟状骨に向かって伸ばしていく
土踏まずの一番高いところの延長線上に骨のでっぱりがあります。
舟状骨と言います。
これが目印になるので黒丸をつけていますよ。
足の裏を通って内くるぶしに向かう
足の裏を通って、内くるぶしに向かって伸ばします。
またぐテープと直角に交わる角度にするのがコツですよ。
内くるぶしを包んで、10cm上まで貼ったら完成
いかがですか?
足首がしっかりする感じがしたら上手に貼れていますよ。
ウォーキングやジョギング後に多い鵞足炎の場合は
ウォーキングやジョギングの疲労から鵞足部に炎症が起きることがあります。
着地したときに膝には大きな負担がかかります。
また膝の曲げ伸ばしを繰り返すことでもこの鵞足部にストレスがかかって炎症を起こしやすくなるんです。
少し専門的な話になりますが続けていきましょう。
ウォーキングやジョギングで足を地面に着地したとき働き、膝を支えているのが太ももの表側にある大腿四頭筋と裏側にあるハムストリングス(半腱様筋は鵞足の一部)ですね。
この2種類の筋肉は同時に働くのではなく、実はハムストリングスの方が先に働くことで、大腿四頭筋の力を出しやすくしているんです。
だからこのハムストリングスが働くタイミングが悪いと大腿四頭筋が十分に働けず、鵞足部(特に半腱様筋)に負担を偏らせてしまうんです。
これを解消するには、フォームの改善が必要になります。
炎症が鎮まり、痛みが落ち着いたらフォームから変えていきましょう!
ジョギングが主な方も、ウォーキングの改善から始めるとよいでしょう。
カッコいいフォームでウォーキングしよう
ウォーキングの基本としてよく言われるのは、以下の3つ。
前の足は踵からつける。
胸を張る。
腕をしっかり振る。
決して間違ってはいないんです。
でも「運動学的なの視点」から見ると少し違いますよ。
というより順番と意識の仕方が違うということです。
1歩目は前の足を出そうとするのではなく、先に後足を引くことを意識してスタートするのが肝心なんです。
少し補足しますね。
歩行は、言い換えると体の重心(へその下の少し奥)を前方に移動させ続けるということなんです。
要するに重心を前に出さなければ始まらないわけですね。
そのためには踏み出そうとする側と反対の後方の足をしっかり後に引くことが必要です。
逆に後の足をしっかり引くと、踏み出そうとする足(前方の足)が自然に前に出てくるようになります。
歩行はこれの繰り返しなんです。
では足を引くことを意識すると他にはどんなメリットがあるのでしょうか?
後足をしっかり後ろに引くと、太ももの裏の筋肉(ハムストリングス)やお尻の筋肉(大殿筋)がしっかりと働きます。
また同時にふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)も働くようになりますよ。
すると次の1歩を踏み出す時、反射的に前の足のつま先が上がり、自然に踵から地面につくようになります。
足を後ろに引くことを意識することで、自然に骨盤も直立してきますね。
すると腸腰筋も働きやすくなって足の振り出しもますますスムーズになってきます。
一方、腕を振る場合も同じで後に引く方が先ですよ。
引くのを意識することで反対側の腕が自然に前に出るようになりますね。
すると背中にある広背筋が働いて姿勢アップにもつながります。
そして先ほどのお尻の筋肉と連動しているのでますます姿勢のアップにつながりますよ。
おさらいです。
- 後足をしっかり引く。
- 太ももの裏、お尻、ふくらはぎの筋肉を意識する。
- 前足が大きく前に出る。
- 自然に胸が張れる。
- 後の腕をしっかり引く。
- 前の腕が自然に前に出る。
- 繰り返し。
いかがでしたか?
体のメンテナンスをしっかりして、変形性膝関節症や鵞足炎の予防をしていきましょう!
この稿があなたの健康管理のお役に立てることを願っています。