左脇腹の痛みは女性と男性で原因や症状が違う!チクチクしだしたら即対応を。

チクチクしたり、鈍痛がする。
そんな時何が原因なのか心配になりますよね。
内臓や筋肉の状態は、身体の外からでは見えない為、不安も増幅されると思います。
一口に脇腹の痛みといっても、左と右で原因が違う場合がありますし、女性と男性でも症状が異なる時があるのです。
そこで今日は左脇腹の痛みで考えられる原因をお伝えします。
病院で検査や適切な処置を受けることはもちろん大切で必要なことですが、受ける前又は受けながら、自分の身体の状態を一緒に知っていくことは身体のケアに深く繋がると思います。
意外と知られていない原因もありますので、一緒にみていきましょう。
左脇腹の痛みの主な原因
1.筋肉痛
一番多いのが、筋肉の疲れ、筋肉痛です。
普段使わない筋肉を使った時、チクチクとした痛みが出ることがあります。
この場合は内臓系の病気ではありませんので、しばらく安静にする、休養を取ることで改善していきますが、左脇腹だけに痛みが出ているということは、それだけ普段から身体のバランスが左に傾き、左脇腹に負担がかかっている可能性があります。
利き手、利き腕、利き足があるように、私たちはどうしても使いやすいほうで身体を動かしがちです。
ある程度は仕方のないことなのですが、片方に負荷がかかり過ぎると、どんどん悪化する可能性があります。
ですので、やはりバランスがいい方が身体の負担も少なくなります。
長時間のデスクワークや同じ姿勢が続いた時は、ストレッチを左右交互に行い、適度に筋肉をほぐし、血行をよくしておきましょう。
そのような痛みがあっても、高いヒールを履く女性の方もいらっしゃいますが、ますます悪化しますし、大きなケガや転倒を招くことがありますので、履きやすい靴を選ぶようにしましょう。
2.胃潰瘍、十二指腸潰瘍
胃潰瘍や十二指腸潰瘍の場合も左みぞおちに痛みが出ると言われています。
胃潰瘍はストレスが原因で発症する場合が多く、胃に穴があくケースもある病気です。
食事中や食後に痛みが出ることが多いのが特徴です。
ストレスなどで自律神経が乱れると、内臓を調整する働きが悪くなり、胃酸が過剰に分泌され、胃を溶かしてしまうのです。
また胃の中の細菌であるピロリ菌によって、胃潰瘍になる場合もあります。
この場合は、消化器官を守るための粘膜がピロリ菌によって弱まる為、胃潰瘍が出来て痛みが出るのです。
ピロリ菌が消化器官に感染すると、消化器官を守るための粘膜が弱まってしまいます。
これによって、潰瘍ができてしまうのです。
黒いコールタールのような便が出ると、胃潰瘍の可能性が高いと言われていますので、便の状態を確認してみましょう。
十二指腸潰瘍は胃潰瘍と同様ピロリ菌が原因で起こることが、ほとんどで症状も胃潰瘍によく似ています。
食事中や食後に痛みが出やすい胃潰瘍に対し、十二指腸潰瘍は空腹時になりやすいと言われています。
胃潰瘍も十二指腸潰瘍もストレスが原因の場合が多い病気です。
悪化する前に日頃からストレスケアを心がけましょう。
3.肋間神経痛
肋骨にある「肋間神経」が痛むことで、左脇腹に激しい痛みが発生します。
神経で痛みが発生するため、長く続く痛みではなく、一瞬ピリッとした痛みが走るのが特徴です。
身体を曲げた時やくしゃみ、咳をした際、肋骨が動いてしまう時に痛みが発生します。
はっきりとした原因は不明ですが、多くのストレス、睡眠不足、神経の冷え、ウイルスの感染、疲労の蓄積などで神経が過敏になり痛みを発症すると言われています。
安静にしていても改善しない場合は、病院で受診しましょう。
4.急性膵炎(きゅうせいすいえん)
お腹の左側には膵臓(すいぞう)という臓器があります。
膵臓は食べ物の消化を助ける酵素を分泌している臓器ですが、分泌がうまくいかず膵臓を溶かし、炎症を起こしてしまうことがあります。
それが急性膵炎です。
急性膵炎になる原因の多くは過度の飲酒で、アルコールを毎日過剰に摂取している人に多くみられます。
左脇腹の痛みに加え、お腹の上部や背中側も痛くなることがあり、下痢や吐き気を伴うこともあります。
また、症状としては左脇腹の痛みとともにお腹の上の方や背中側も痛くなることがあります。
放っておくと怖い病気ですので、このような症状が出た場合は出来るだけ早く病院に行き、適切な処置を受けるようにしましょう。
またその間は炎症を起こしている膵臓を休める必要があります。
飲酒だけでなく、食べ物や喫煙、ストレスなど身体に負担のかからないよう配慮しましょう。
5.膵臓がん(すいぞうがん)
その理由は膵臓がんは進行がとても速いことに加え、見つかった時には既に手遅れであるケースが多いからです。
膵臓がんは50歳以上の方に多く、約70%の方が発見した時は手遅れだったと言われるくらいです。
膵臓がんの初期症状として痛みがみぞおちや背中に出るものの、はっきりとした痛みは少ないのが発見を遅らせる大きな要因となっているようで、なかなか膵臓がんだとは気づかれにくいのです。
特にこの病気は発見が早くされることが一番大事です。
ですので、50歳以上の方で少しでも違和感を感じた場合は、病院で検査を受けるようにして下さい。
女性と男性で違う原因や症状
これまでは男女とも発生する症状をお伝えしてきましたが、性別で分かれる原因、症状の場合もあります。
尿路結石
尿路結石とは尿の通り道に胆石が出来ることで痛みを発症します。
痛みの箇所も脇腹だけでなく、背中や腰、下腹部までに及び、痛みの程度も非常に強いのが特徴です。
また血尿や吐き気なども併発します。
こちらは30~60代の男性に多い病気で、年々増加傾向にあります。
主な要因としては、水分不足、ストレス、食事の偏り、尿路の細菌感染などがあげられます。
特に脂肪分が多い食事ばかりを摂取していると尿路に胆石が詰まり、尿路結石になりやすくなります。
また水分が慢性的に不足すると結石が結晶化しやすくなるので、水分を適量取るようにしましょう。
排尿を増やすことで結石が詰まるのを防ぐことが出来ます。
その際は結石ができやすいと言われるコーヒーやジュースではなく、水またはお茶を飲むようにして下さい。
尿路結石になると、泌尿器科での治療になります。
軽症の場合は、尿の回数を増やして結石を流す、いわゆる「自然排石」という治療方法になりますが、悪化している場合は自然に流すことができにくい為、手術が必要になります。
重くなる前に早めに受診して下さいね。
婦人科系の病気
こちらは女性のみの病気になります。
子宮や卵巣の病気が原因で左脇腹から少し下にかけて痛みが現れます。
月経の異常がある場合は特に注意が必要です。
違和感を感じたら、早めに受診しましょう。
また女性に多い便秘が原因の場合もあるようです。
便秘も冷えと同様、万病の元です。
慢性的にならないよう、食べ物や生活習慣に気を配りましょう。
チクチクや鈍痛がサイン
いかがでしたでしょうか?
左脇腹の痛みといっても、色んな病気や原因が隠れているので、驚かれたのではないでしょうか?
どの病気でも「チクチク」や鈍痛がするといった症状がサインのようですが症状がはっきりしない場合もある為、自己判断が難しいのも事実です。
けれど放置しておくと病気が悪化する恐れがあります。
早期発見が望まれる病気がほとんどですので、早めに医師に相談しましょう。