隠れメタボとは?厚生労働省の基準では成人病のリスクあり!?

皆さんはメタボと聞いてどんなことを想像しますか?
お腹がパンパンでいつもうちわを片手に暑そうにしているおじさんとか、子供をたくさん抱えた体格の良い肝っ玉母さんみたいな人でしょうか。
でも、実は見た目がシュっとしている人でもメタボの危険は潜んでいるのです。
最近話題になってきたのは、いわゆる「隠れメタボ」と呼ばれる病気の存在です。
見た目はスリムなのに中性脂肪や内蔵脂肪が多いために、成人病のリスクが非常に高いからです。
本人にも自覚がないため、通常のメタボの人よりも気付いたときには成人病が進んでいることも考えられます。
では、さっそく隠れメタボについて解説をしていきましょう。
厚生労働省による基準とは
意外かもしれないですがメタボ(=メタボリックシンドローム)という言葉は国である厚生労働省が定義したものです。
厚生労働省によるメタボとされる基準は以下になります。
①男性=腹囲85cm以上、女性=腹囲90cm以上
②血圧・血糖・血清脂質の三つの項目のうち、二つ以上がしきい値を超えていること。
(具体的な数値は専門的なので省略します。)
①を満たしていて、②も満たしていたら「メタボ」ということです。
ここでの問題は、①の腹囲が一定以下なら②の値が高くても対象にもされないことです。
見た目がスリムなのに、内蔵脂肪がたっぷりついている人は肥満による成人病のリスクが普通の人よりも高いです。
本来ならメタボに定義されないといけない人ですが、ひょっとしたら本人にも肥満の自覚がないかもしれません。
そんな「隠れメタボ」の人の特徴を次にご説明したいと思います。
「隠れメタボ」かもしれない人とは
隠れメタボの人の特徴としては、メタボの人と同じ傾向にあります。
・ 普段から運動する習慣があまりない。
・ 食事の時間が不規則である。
・ お酒が好きである。
・ 朝ごはんをときどき食べないことがある。
・ 揚げ物等の油の多い食品を割りと好き好んで食べる。
・ 日々の生活でストレスを感じている。
上記の項目で半分あてはまるものがある場合、隠れメタボを疑ってみたほうがよいでしょう。
見た目がスリムでも血圧・血糖・血清脂質が肥満の人と一緒であれば、脳卒中や心筋梗塞のリスクがかなり高いのです。
思い当たる節があるかたは、病院で健診を受けてみてください。
腹囲が基準値以下でも②を満たしていたら「隠れメタボ」ということになります。
では、メタボ、隠れメタボと診断された方はどのしたら良いでしょうか。
メタボ対策は運動から
(隠れ)メタボと診断されたら、これまでの日常生活を変えていく必要があります。
消費カロリーよりも摂取カロリーが多いと、人間は脂肪という形でエネルギーを蓄えます。
しかしメタボの人の傾向として多い内臓脂肪は運動により消費しやすいので、十分に改善することが可能です。
ここでご提案したいのは、食事内容はそれほど変えずに日々の生活で消費カロリーを増やすことです。
いきなり食事のカロリーを半分にして、というのはやはり長続きしづらいです。
それに比べて運動の習慣は慣れてしまうと無理なく毎日継続できます。
何よりこれまで運動から遠ざかっていた方ほど、その改善効果は高くなります。
運動の目安として1日の歩行数5500歩以上を目指すとよいでしょう。
あとは、普段エスカレーターやエレベーターを使った移動手段をなるべく階段に変えてみるとかなり効果的です。
特別に運動のための時間を作ろうとすると、運動できる日があったりなかったりどうしてもばらつきがどうしてもでます。
しかし、普段の通勤、通学、お買い物の移動時間に運動を取り入れてやることで、無理なく継続ができます。
ぜひ日々の生活スタイルの中に運動を取り入れてみてください。
なお食生活の改善についてご提案させていただくのは、いきなり量を減らすのはオススメしないということです。
急激に食べる量を減らしても長続きさせるのは至難の技です。私も身をもって体験しました。
一番良いのは、これまで食べていたものの量はそのままに、低カロリー食に置き換えていくことです。
これまでご飯や麺でお腹を満たしていたら、それをサラダや豆類、きのこ、豆腐の摂取に少しずつメニューを換えていきます。
ご飯を一膳取っていた方は、ご飯を半膳にしてその分サラダを増やしたりすると良いでしょう。
あと食事の回数を1日3食に徹底してください。
食事の回数が少ないと一度に摂るエネルギーの量が増えて太りやすくなります。
あと一日に何食も分けて食事を摂ると、知らぬ前に栄養過多になりがちです。
十分な睡眠と休養もメタボ改善には不可欠です。
活動していない時間はしっかりと身体を休めることを心がけましょう。