腕が重いのは病気?その原因と、肩が痛い、しびれることとの関連は

腕が重い、しびれるといっても、実はそこの部位に原因があるとは限りません。
私たちの身体は連続した筋肉により全身がつながっています。
腕の症状も実は肩の痛みからくるものだったり、首に原因があるものだったり、様々な理由が考えられます。
また乳がんによるリンパ節の痛みによっても腕の重みやしびれを感じることもあります。
腕が重いといっても、このように原因は様々考えられるので、ここではひとつひとつその原因を探っていきましょう。
肩が痛いことも原因
肩こりで困っている人は、同時に腕が重い、しびれるということも良く感じています。
腕と肩は一続きになっているので、肩にある神経や筋肉のコリが腕にまで伸びてしまうからです。
私たちは普段長時間パソコンに向かって仕事をしたり、また家事や育児の合間に何度もスマホを見たりして生活しています。
スマホやパソコンを見下ろしている姿勢は首と肩に大きな負担を与えます。
対策としては、スマホもパソコンもなるべく視線が水平に近い角度に調整をして、長時間首が下がった姿勢をとらないようにすることです。
ただ肩が痛くて腕も重いという症状が併発していても、普通のコリだけでなく、別の原因によるものもあります。
次は鎖骨に原因する原因を考えていきます。
胸郭出口症候群によりしびれる
女性の方がかかりやすい胸郭出口症候群という病気があります。
これは鎖骨付近の神経と血管が胸の筋肉で圧迫されることにより症状がでる病気です。
主に腕が重い、だるい、肩が痛い、ピリッとしたしびれなどが特徴です。
女性はなで肩で鎖骨の位置がさがっている方も多いです。
そのような体格の人が猫背のような姿勢を長時間続けていると、胸骨の辺りの隙間がさらに狭くなり、血管と神経が通常の人より圧迫されやすくなります。
なで肩で猫背気味の女性の方は一度この病気のことを考えてみたほうがよいかもしれません。
頚椎椎間板ヘルニアによる原因
頚椎椎間板ヘルニアというと腰の痛みの病気と思われがちですが、実は首の周りでもおこります。
首の骨は、小さな骨が7つ重なって形成されています。
そのひとつひとつに椎間板という組織がはさまっていて緩衝材の役割を果たしています。
その椎間板が痛んで、椎間板ヘルニアという症状が起こっているということです。
またその椎間板が痛んで本来の位置からずれることで、神経を圧迫したり痛みを発生させたりするのです。
神経というのは、障害が発生したところから、先の範囲に神経伝達情報が正しく伝わりません。
そのため、首で神経に障害が発生した場合、肩、腕にまで痛みやしびれが伝播していくことがあるのです。
頚椎で発生した椎間板ヘルニアの特徴としては、首に負荷がかかるような動作をしたときに、首、肩、腕に電気ショックのような神経痛が発生します。
初期の椎間板ヘルニアの症状は、重い肩こりの症状と近いため、そのまま気づかずに放っておく人も少なくないようです。
肩こりとの見分け方は、顔を天井に向けて、そのまま首を後ろへ傾斜する動きをしたときに、痛みの内容が変化するか(強くなるか)どうかです。
もしそのような症状が少しでも感じられましたら、すぐに医療機関を受診するようにしてください。
変形性頚椎症により首、肩が痛い
これまで挙げてきた症状に加えまして、首自体のこりも感じられるようであれば、変形性頚椎症の可能性もあります。
変形性頚椎症とは、首の骨の加齢による変化によって、骨がもろくなったりして、骨や間接が変形するという病気です。
特に更年期を迎えた女性はホルモンのバランスにより骨密度が低下し、骨粗しょう症になりやすいです。
そういうときに変形性頚椎症を併発して、首や肩が痛い、腕が重い、しびれる等の症状がでることがあります。
ぜひそういう症状を感じましたら注意が必要です。
いかがだったでしょうか。
腕が重いといっても、このように様々な原因が考えられますので、少しでもこのような症状が感じられるようでしたら、医師の診察を受けるようにしてくださいね。