唇の白い口内炎が治らない。舌や歯茎にも多発する原因はがんなのか?

口の中の様々な場所に出来る「口内炎」。
一度出来てしまうと、食事のたびに痛かったり、なかなか治らない困った存在です。
しかも、唇、舌の付け根、歯茎など口内の至る場所に白いものや潰瘍や水疱状など様々な症状がでます。
そうなると原因も違うので、それぞれのケースに合わせた対策が必要なのです。
体調がイマイチ良くないときに出やすい口内炎ですが、がんなどの思わぬ怖い病気のサインかもしれないので、見逃したくはないですよね。
今日は誰しも身近にかかるかもしれない「口内炎」の出来た場所別に原因や治し方について一緒に考えていきましょう。
「口内炎」は出来る場所によって違う原因!
どの場所にできても、痛いし、気になって集中できなかったり、時には食事や喋ることすら辛いときもありますね。
そんな口内炎は出来る場所によって、原因が違うのです。
まずは、どんな場所に出来るのか、出来やすい場所を見ていきましょう。
- 唇の裏側
- 歯茎
- 舌(付け根、先端)
- 頬の裏側など
主に今挙げた箇所が多いのではないでしょうか。
それでは早速、場所別の原因を見ていきましょう。
唇の裏側
原因…不規則な生活、ストレス、疲労など。
唇にできる口内炎は、主に日頃の疲れが原因です。
忙しさに食生活が偏ってしまったり、睡眠時間が足りなかったり、人間関係や仕事のストレスなどが大きく関わっていると言えるでしょう。
歯茎
原因…虫歯、歯肉炎、口内環境など。
歯茎にできる口内炎は、主に虫歯などの周りに出来やすくなったり、間違って噛んでしまったなどで歯茎についた傷、胃腸障害、歯磨きなどを怠って口内の不衛生だったりなど、口内の環境に起因するものが多いと言えるでしょう。
舌(付け根、先端)
原因…免疫力の低下、腸内細菌、貧血など。
舌の付け根や先端などにできる口内炎は、「舌炎」とも呼ばれ、胃腸の調子が悪いときや、貧血から栄養不足になって起こるなど体調不良が原因でおこるものが多いでしょう。
頬の裏側
原因…噛み合わせ、矯正器具、間違って噛んでしまうなど。
頬の裏側にできる口内炎は噛み合わせや、矯正器具が擦れることなどが原因でおこるものが多くそれらは「口角炎」とも呼ばれ、他に間違って頬の裏側の肉を噛んでしまうことから起きる場合もあります。
この場合、出来た口内炎が口内の乾燥などによって、細菌が増えることで悪化する恐れも多々あります。
このように口内の様々な場所に出来る口内炎。
なったことのある人は多いでしょう。
なったことのある人は体験としてどんな症状かご存知かと思いますが、ひとくちに口内炎といっても、様々な症例があるので紹介します。
口内炎の症状
- 潰瘍、びらん
- 水疱(すいほう)
- 白斑(はくはん)
潰瘍、びらん
口腔粘膜の炎症から、びらんや潰瘍が発生して口内炎となります。
全体的に霜降ったようなまだらな白色で、その周りが赤く円形状の窪んだ状態になります。
「びらん」は皮が剥がれた状態のことで、炎症によって、口腔粘膜の一番外側の部分の細胞が死んでしまうことで起きます。
「潰瘍」はびらんよりも奥の口腔細胞の一部が死んでしまうことで起きます。
潰瘍になった部分が白っぽいのは、食べ物などのカスや死んでしまった細胞が付着しているとのこと。
水疱(すいほう)
「水疱」は、薄い膜の下に液体が溜まる状態のことです。
どんな液体が溜まっているのかと言うと、ウイルスや最近の侵入、火傷や切り傷などが刺激になって炎症が起き、細胞からタンパク質や水分などが染み出て、薄い粘膜の下に溜まったもののようです。
口内炎の水疱は、日常生活を営んでいるとすぐに破れてしまいます。
水疱が破れると、口内炎の表面ただれて、びらんや潰瘍の症状に変わることがあります。
白斑(はくはん)
「白斑」とは、口腔粘膜が白い状態に変わることを言います。
白斑は、口腔粘膜の細胞が死んでしまい角化した状態のことです。
このような症状は美味しい食事や楽しい会話などに大きな不利益を与えます。
それだけではなく、放っておくとガンや病気の原因になったり、口臭などのトラブルも招いてしまうのです。
具体的にはどんなことになってしまうのか見てみましょう。
原因別「口内炎」が招く病気
- アフタ性口内炎
- 白板症(はくばんしょう)
アフタ性口内炎から心配される病気
疲労やストレス、免疫力の低下が原因で起きると言われています。
この口内炎の症状は、通常健康な時なら二週間程度で治りますが、病気が疑われるときは長引くこともあるようです。
疑われる病気は「ベーチェット病」などの免疫不全疾患が考えられますので、たかが口内炎と言わず、早めの病院での受診をおすすめします。
白板症(はくばんしょう)から心配される病気
白板症はガンに移行する前の症状とも言われています。
心配される病気は「口腔がん」です。
白板症は、口腔粘膜、舌や歯茎、頬の裏側が角化して白くなる状態なのですが、白い箇所が厚く盛り上がっている場合や擦ってもぬぐえない場合は危険な状態と言えます。
こちらも早めの病院での受診をおすすめします。
このように怖い病気の恐れや前段階にもなりうる口内炎。
対処法を紹介したいと思います。
口内炎の対処法
- ストレスをためない
- 疲れを感じたら休養する
- ビタミン(特にB1)を多くとる
- こまめな歯磨き
- 暴飲暴食をやめ、胃に優しくする
- 睡眠時間を確保する
- 刺激物を避けるなど
口内炎の対処法をまとめてみました。
ストレスや疲れをためることは、免疫力の低下につながるため、口内に入ってきたウイルスや細菌によっておきる口内炎を防ぐためにもよくないことです。
そうならないためにも、ゆっくりする時間を作りましょう。
ビタミン(特にB1)は粘膜の保護や潤いを与えること、生成などに役立つため口内炎の予防や治りを早めることに一役買ってくれることでしょう。
進んで摂取したいものですね!
こまめな歯磨きは、歯茎を健康で丈夫な状態に保ってくれるので、細菌の侵入や虫歯や歯肉炎などを原因にした口内炎を予防してくれることでしょう。
口内炎になってからは歯磨きの効果で細菌などの侵入が防げます。
暴飲暴食は胃を荒らし、酸化した口内を作ってしまうので、細菌感染などが原因の口内炎を招いてしまいます。
そういった状態は口内炎以外に口臭などもでてきますので、常に気を付けて過ごしたいものですね。
口内炎が出来たら体が疲れや病気のサインをだしていると考えられますので、十分な睡眠時間を確保することで早期に口内炎を治していきましょう。
辛い物や塩、熱すぎたり冷たすぎるものを摂取することは口内炎に刺激を与えてしまい、治りが遅くなってしまうようです。
そういったことすべてに気を付けて、口内炎の早期治療や予防に役立ていきたいものですね。
是非、健やかな気分で美味しい食事や楽しいお喋りを楽しみましょう!