足の指の付け根が痛い!親指の内側なら疑うべき病気とその対処法を解説。

足の指の付け根が痛い!
歩くのがつらい。
何もきっかけがないのにどうして?
特に親指の内側の痛みはよく見られる症状なんです。
放っておくと症状はひどくなるばかり。
思わぬ病気の初期症状かもしれません。
また親指の変形や膝の痛みにつながることも。
今回は、疑うべき病気とその対処法についてお話ししましょう。
足の指の付け根が痛いときに疑うべき3つの病気とは?
打撲やねんざなどのはっきりしたきっかけがないとき、またきっかけがあっても治りが遅いときはとても心配になりますね。
足部は複雑な構造をしていてトラブルが意外に多い部分なんです。
また足の親指の付け根はとてもストレスのかかるところ。
まずは考えられる病態をみてみましょう。
- 外反母趾
- 偏平足
- 種子骨炎
- 痛風性関節炎
- 糖尿病性足部障害
実は外反母趾と偏平足、種子骨炎は互いに関係し合っているんです。
また普段の習慣が原因であったり、足首の捻挫から発展する場合など、原因は様々なんです。
それでは詳しく見ていきましょう。
外反母趾と偏平足、種子骨炎は互いに関係し合っている
外反母趾は、長時間靴を履いていることで起こりやすくなる症状ですね。
圧倒的に女性に多く、10歳代と40歳代が好発年齢と言われます。
10歳代の場合、遺伝的な要因も指摘されていますよ。
オフィスで仕事をしている方は、1日中ハイヒールで過ごす場合もあるでしょう。
普段、ファッションの観点から好んで履いているのかもしれませんね。
特にハイヒールなど先の細い靴を日常的に履いている方は要注意。
また足のむくみなどにも関係してサイズが実際よりも小さめの靴を履いていることでも発症しますよ。
体重が増加したり足の筋肉が弱っていることも考えられますね。
これらの理由から、足の親指が外側に曲がり、いわゆる外反位に強制されてしまっているんです。
親指が働きにくくなることで、元の位置に戻すことができなくなり、症状は進行するばかり。
外反母趾が原因となって偏平足に進行する場合やもともと偏平足の傾向のあった方が外反母趾になっていくこともあるんです。
親指の痛みで言えば、種子骨炎もよく起こる症状です。
親指の根元にある種子骨という小さい骨の周りに反復して負担がかかることで炎症が起こるものですね。
やはりハイヒールや足に合わない靴を履いていることで起こるとされています。
また外反母趾と偏平足が種子骨炎の原因になることもありますよ。
外反母趾と偏平足、種子骨炎は互いに関係し合っているんですね。
そしてこれらが原因となり、更に足首や膝の症状に進行することもあります。
オーバープロネーション(足首の過剰回内)や変形性膝関節症(外反膝:X脚)です。
オーバープロネーションは、足首の関節がゆるくなり、踵の部分が「くの字」に曲がってしまう症状です。
膝にまで影響し、変形性膝関節症(外反膝:X脚)を引き起こすこともあります。
X脚は、O脚とは逆の変形のことですね。
足の長い現代人では、重心が膝の外側に落ちやすくなることからもX脚の傾向が増加していると言われていますよ。
では外反母趾や偏平足を予防、改善するテーピング方法について説明していきましょう。
親指の内側の症状に効果的な3種類のテーピング
今回のテーピングでは、キネシオテープを使いますよ。
従来の固定を目的としたホワイトテープ(伸縮性なし)のテーピングと違って、伸縮自在なのが特徴なんです。
関節や筋肉の動きを妨げず、それぞれの機能を上手に引き出してくれるのがキネシオテープです。
全体の長さの20%程度を伸ばしながら貼っていくのがコツですよ。
今日使うのは25mmのものと50mmのものですので、50mmのものを半分に切ると便利ですね。
では早速キネシオテーピングの方法を見ていきましょう。
外反母趾のケアが必要(1本目)
まずは外反母趾のケアをしていきましょう。
母趾外転筋と言って親指を開く役割がある筋肉を働きやすくします。
25mmのキネシオテープを使いますよ。
長さは女性なら10cm程度でいいでしょう。
土踏まずの一番高いところの延長線上に骨のでっぱりがあります。
舟状骨と言います。
これが目印になるので黒丸をつけていますよ。
縦に30mm程切れ目を入れて準備完了です。
親指にYの字になるように貼り付けます。
できるだけ親指を開きます。
そして20%程度引っ張っていきますよ。
舟状骨(黒丸)のすぐ下を通過して内側のくるぶしの下まで来るように貼れたら完成です。
足の指を動かしやすくすることが重要(2本目)
次に足の横アーチを作って足の指を動きやすくするテーピングです。
同じく25mmのキネシオテープを使いますよ。
長さも先ほどと同じで、女性なら10cm程度でいいでしょう。
親指の付け根の関節と小指の付け根の関節に黒丸を付けてあります。
最初に足の指でグーを作っておくのがコツですよ。
親指の黒丸の手前にある骨に引っかけるようにして貼り始めます。
20%ほど引っ張りながら足の裏を通って小指の骨に引っかけるように貼れたら完成です。
偏平足を解消しよう(3本目)
続いて足の縦アーチを保つテーピングです。
幅は50mmのものを使います。
慢性的な偏平足の予防や緩和を図る目的ですよ。
足の裏から貼り始めて舟状骨に向かって伸ばす
足の裏を通して内側のくるぶしに向かう
足の裏を通って、内くるぶしに向かって伸ばします。
またぐテープと直角に交差する角度にするのがコツですよ。
内くるぶしを包んで、そこから10cm上まで貼れたら完成
これらのテーピングを試しても痛みが続く場合や足首や膝の症状がみられる場合はかなり症状が進行していることが考えられます。
整形外科を受診してみられることをおすすめします。
痛風性関節炎と糖尿病性足部障害は早期発見が大切
痛風と糖尿病はとても厄介な疾患です。
痛風性関節炎は、足の親指の付け根の関節(MTP関節)に好発し、激痛で知られる症状です。
発赤や腫脹も伴いますが、最初は軽い打撲程度のものから始まることも多く、すぐにそれとは気付かれないこともあるようですね。
糖尿病性足部障害は、神経障害を伴う糖尿病患者にみられる症状です。
外傷のほか、火傷、足白癬(水虫)が誘因になり、同じく足の指の付け根の関節に潰瘍や壊死を生じさせます。
足の指の裏という見えにくい場所であること、神経障害によって感覚が鈍くなっていることから最初は見過ごされがちです。
進行してからでは取り返しがつかないことがありますので、日ごろからのフットケアと観察が重要ですね。
これらの疾患でも足の指に症状を出すことがあります。
しかし骨関節系の疾患とは異なりますので、内科での専門的な治療が必要になります。
悪化させないためにも早めの受診をおすすめします。
いかがでしたか?
最初は些細な症状かもしれません。
しかし今日お話しした症状は放っておくと別の場所にも影響を与えかねません。
また異なった重篤な病気の症状であるかもしれません。
早めの対処をおすすめします。
それではあなたの足の症状が1日でも早くよくなることを願ってこの稿を終わりにいたしたいと思います。